「言の葉」は風に揺れて


「言葉」

「言の葉」,元来柔らかい印象で捉えられるべきものなのでしょうが、意識的にしろ無意識的にしろ、体ではなく、
その人の心を一瞬の内に傷つける鋭利な刃物にもなり得る、それでいて便利で、なくてはならない「形」です。
僕などは,季節毎に色合いの違う「言の葉」の雨にいつまでも打たれていたい、そしてそれはとても気持ちの
良い情景だろうと夢想し、このHPを立ち上げたようなものだと、今、回想しています。
勿論,気持ちの良い事ばかりではなく、不快な事や、傷つき、逆に誰かを傷つけてしまった事も多々ありました
し、これからも、ないとは言い切れません。
しかし,それらも含めて、僕は好きなのでしょう。
他人(ヒト)と関わるという事が基本的に好きなので,こうしてHPを今も続けているのでしょう。
誰にも間違いはあります。
大事な事は,間違ってしまったと気づいた後、どうするかという事だと思います。

ここは,僕「中原茂」のHPです。
当初から僕は折りにつけ何度も書いていますが,ここが、様々な風達が自由に吹き過ぎる場であってほしいと
考えてきました。
時には、冷たい風も吹くでしょう、向かい風も吹くでしょう、ぶつかりあう時もあるでしょう。
でもそれは皆が「生きている」という証しであって,それはただの「文字の羅列」ではないという証明でもあります。

「エッセンス」にはこれからも,内容に写真を付けるという事はありません。
トップペ−ジや,各コンテンツトップには使うかもしれませんが。
「エッセイ」や「直筆メッセ−ジ」において僕がこれからも挑戦し続けて行きたいと思っている事は,直筆にしろ
パソコンで打った機械的な文字にしろ、そこに「様々な思い」を滲ませる事は可能な筈だ、という事です。
TVにしろビデオにしろラジオにしろ,いくつもの機械的な処理を施されながらも、向こう側の息遣いというものは
感じられるものです。
そして,確かに、心が震えたりします。

己の心模様を「言の葉」に載せて,どこまでも遠く飛ばしたい。
心の中深くにしみ込ませたい。
それが僕の願いであり,思いです。

ここの掲示板には注意書きが存在しません。
他のサイトには全てといっていい程明記されていますが。
掲示板が以前ザワついた時,「載せた方が良いのでは」という意見も受けたのですが、今のまま行く事にしました。
それは,上手く言えませんが、ここが「エッセンス」であるからです。
僕のホ−ムだからです。
勿論,明記されているサイトを否定するわけではありません。
それぞれ自分の考えの中で創られているわけですから。
大事な事は,僕が「いらない」と思ったという事です。
来てくださる皆さんが考えてくださればいいと思ったという事です。
良くも悪くも,自分を信じ、皆さんを信じる。
それが出来ると思い定める事が出来たので,このサイトは存在しています。
よって,逆に言うと、いつでも「閉める覚悟」は出来ているという事です。

人間は弱い動物です。
しかし,怯えて生きていきたくはありません。
自分の書いた事が様々な波紋を呼んだとしても,例え誰かを傷けるような事になったとしても、どんな場面に遭遇
しても、堂々とそれらを受け止められる自分で在りたい。
そして一歩引く「謙虚な心」というのは、いつも忘れてはならないと思っています。
人の心は様々です。
全ての人の心に染み渡れば一番いいのでしょうが・・・

ここはどんな風も拒みません。
しかし,その中で交通整理が必要だと判断した場合、その風を止める事はあるでしょう。
もしくはスル−して,その風の成り行きを見守るという事もするかもしれません。
どちらにしろ,僕が僕の判断の元に、皆さんが皆さんの判断の元に、自由に集える「場」で在り続けてほしいと
願っています。

さて,今日はどんな風が吹くのでしょうか・・・


2003/3/22 16:00 小瀧美術館内「Caffe Angeli」にて


back Copyright 1999-2006 Sigeru Nakahara. All rights reserved.