走れ!キティちゃん!!


「おっ」

前方から鮮やかなピンクのミニバンが走ってきた。
よく見るとタクシ−だ。
そして,キティちゃんが描かれていた。
「ヘェ〜」
とそのタクシ−を見送りながら,「いいじゃん・・・」と思っていた。
ドライバ−は女性だった。
僕の地元には,他にもピ−ナッツの面々が描かれている路線バスが走っている。
濃い青地の上に描かれている彼等はとても生き生きとしていて,見ているだけで楽しい気分にさせられる。
そんな中で僕が凄く乗りたいと思っているのが,ポケモンジェットだ。
何度か羽田で目にした事はあるのだが,残念ながらまだその願いは叶えられていない。
多分この中で乗る確率が一番高いのは,キティちゃんだろう。
「しかし何台位走っているんだろう」
「夜は走らないんだろうか」
「やっぱり,良い子の為だけのものなのだろうか」
色々な事が頭の中をグルグルと回っている。

終電で帰ってくる僕の前に,キティ号が止まっている。
何とドアを開けてキティちゃんが待ってくれている。
乗り込むと,運転席にもキティちゃんが座っている。

「たまにはそういうシチュエ−ションもいいかもなぁ」
等と真面目に考えている自分に気づき,僕は呆れてしまう。

「キティちゃんも酔っぱらいは乗せたくないよなぁ」
でも偶然遭遇したら乗ってみたいなぁ。
いや,遭遇しなくても乗ってみたい。
多分用がなくてもこれには乗っているだろう。
中はどんな内装になっているんだろう。
何か記念品とかあるんだろうか。

妄想は膨らむばかりである・・・

2003/7/11 16:43 茅ヶ崎「ドト−ル」にて


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