「ラウンドするばい!!」〜ダンド−徒然日記〜(其の十一)


〜Iの真実・Kの現実、そして・・・〜

最近「聖域」から漏れ聞こえてくる言葉達。

「あたりが強い」「スマイル・スマイル」「ラガ−マンみたい」「反撃は口マネ」「受身は満点」「私は闘牛」

そう,まだあの闘いは繰り広げられているのだ。
Kさんは,よくアニメの場面そのままを再現するという行為を行っているようで、お母さんにもよく
手伝ってもらうという話だ。
落ち込んでいるダンド−を弘平が励ますというシ−ン。
その時弘平は「スマイル・スマイル!」と言ってダンド−の両の頬っぺたを引っ張るのだが、同じ事を
Iさんに頼んでいた。
僕は内心「Yさんに頼めばいいのに」と思っていたのだ。
だって絶対いつものようになるのは目に見えていたから。
案の定「イッタ〜イ!」と言って涙目になっているKさんの姿がそこにはあった。
彼女曰く,Iさんはどうやら加減というものが出来ないらしい。
そして最後の一押しが強くて,だから痛いのだと。
「そうかなぁ」と首を傾げるIさんに,Yさんにも試してもらうKさん。
Yさんは気丈にも声は出さなかったのだが,その顔が全てを物語っていた。
その一連の会話の中に登場してきたのが,上記の言葉達だ。
この中でもKさんがモノマネで返す技は秀逸だ。
二郎役のT君のマネや,風間のマネなど、似ているのだ。
今度は是非当人の前でやってもらおうと思っている。
しかし,と僕は思う。
ひょっとしてKさんは虐められたがっているのではないだろうか。
そうなると話はちょっと,というか随分変わってくる。
Iさんには逆に何の罪もない。
これは巧妙に仕掛けられた罠だったのかもしれないのだ。
Iさんに耳目(じもく)が集中するように仕向けられた。
そうなると「恐るべしKさん!」という事になるのだが,いや待てよ、そこまでIさんは見通していたの
かもしれず。
そうなると・・・ウ〜ン・・・ムムムムムム・・・・・
と,ここで考えるのは止める事にする。
いくら考えても無駄な事はあるのだ。
とにかく今日もスタジオには,ホンワカと平和な時が流れているのであった。
あっ,勿論、飲み会でも・・・

PS:そして,この風景とも、別れなければならない時が近づいていた。
そう,確実に近づいていたのだ。
しかし・・・
今はこの言い方のみに留めておこうと思う。
僕の手元には最終回の台本がある。
先程チェックを終えたところだ。
静かな感動の余韻が僕を心地良く包んでいる。
唐突だが,これから「徒然日記」は「特別編」へと駒を進める。
「何や,徒然やのに特別編とは!計画してたんなら徒然やないやないかぁ!!」
とお叱りの言葉が聞こえてきそうだが,そんな事は知ったこっちゃないのだ「特別編」を書こうと思い
ついた僕自身の声に耳を傾けるだけなのだ。
という訳で,まだまだ「ラウンドするばい!!」〜ダンド−徒然日記〜は続くのでお楽しみに。
「特別編」が「本編」を凌いでしまったらどうしようという一抹の不安を抱きつつ,今回はこれで筆を
置こうと思う。

PSのPS:皆さん,最終回は必見ですよ!
台本の表紙と裏を見ただけで,僕などは打ち震えておりましたので。
多分Kさんは,むせび泣いていたのではないかと推察されます・・・


2004/9/2(木)19:10 茅ヶ崎「スタ−バックス」にて

PS:「ダンド−」とは,この時僕がレギュラ−出演していた、ゴルフアニメ
「DANDOH!!」の事で、この「ラウンドするばい!!」は、そのAR現場やそ
の他諸々の事を赤裸々(笑)に語った、フィクションとノンフィクションが入り混
じった、掲示板に不定期連載されていたものなんです・・・


back Copyright 1999-2006 Sigeru Nakahara. All rights reserved.