風に吹かれて(遙か通信に寄せて)


 最近,書く事が加速している。

勿論,以前から自分のHP内でエッセイなどは書いていたのだが、作品と作品の間のインタ−バルが
短くなったようなのだ。
時には,同時に複数の話を進めている事もある。
では何故加速しているのか。
それはやはり「本を出版」する事にしたからであろう。
HPを訪れ,エッセイや直筆メッセ−ジを読んでくれている方々からは「本は出さないんですか?」と少し
前から言われてはいたのだ。
しかし「出版するなら出版社からちゃんと出したい」と思っていた僕にとって「まだ早いな」という思いが
殆どを占めていたからだ。
そんな或る日。
唐突に思ったのだ。
「全くの第三者が僕のエッセイなどを読んだらどう思うのだろう」と。
そして僕はその思いを「鉄は熱いうちに打て」と言わんばかりに,すぐ決行に移したのだ。
「新風舎出版賞」
僕が思い切って応募したのが,車内吊りで見掛けたそれであった。
本当を言ってしまうと「原稿は随時募集していますので」という一文に魅かれ,寸評をもらえるのなら
とそちらに出したのが始まりだった。
しかし,どこでどう間違ったのか、僕の提出した作品は「出版賞」に組み込まれてしまったのだ。
結果は,4ヶ月程先になるという。
その間僕は,新風舎からの「一次通過しました」「二次通過しました」「三次通過しました」という知らせ
を受け取るのだが、次に来た大き目の封筒には、今回の結果発表が大々的に取り上げられており、
僕はすんでのところで入賞を逃していたのだ。
「えっ,もしかしてこれで終わり!?」
「俺はただ,寸評が欲しかっただけなのになぁ、ちょっと電話してみるか」
と考えていた矢先の翌日、新風舎からもう一通届いたのだ。
そこには編集者からの言葉が載っており「入賞は逃しましたが,中原さんの作品は評価も大変高く、
私からも(共同出版という形にはなりますが)、是非出版をお考えいただきたいと思うのですが・・・」
という一文が添えられ「別便で審査評も一応お送りさせていただきます」という言葉で締めくくられて
いた。
僕はその審査評を読んで「共同出版」に踏み切る決心をしていたのだ。
何故なら,そこには、僕を知るファンの人達と同じ感想が綴られていたからだ。
出版する事を決めてからは,企画の担当者から出版の担当者へとリレ−されていったのだが、その最
初の企画の方から「小説は書かないんですか?」「絶対書けますよ、書いてみたらいかがですか」と言
われていたのを受け、単純な僕はそれから一作品、短編程の長さのものを書きあげていた。
そして「これからはどんどん書いていこう」と心に誓っていたのだ。
少しでも心に触れたものは文字にしていこうと。
初のエッセイ集の発売予定日は,2005年1月22日、僕の44回目の誕生日でもある。
チラシがあがった段階で,HPのトップに画像は載せるが、今の時期は微妙な感じだ。
とにもかくにも,無事発売されるまでは、このドキドキ感は続いていくのであろう。
皆さんにも是非ご一読いただき,その感想など聞かせていただければ幸いである・・・


2004/10/18(月)12:16 「自宅」にて


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