ハ−ボウル

夢の「ハ−ボウル」だぁ!!

と画面に向かって思わず叫んでしまった。
「ハ−ボウル」とはそもそも何なのか。
これはもう,ある意味「奇跡」といっても過言ではない程の「夢のマッチアップ」なのである・・・

2012〜2013シ−ズンのNFL
今シ−ズンは,どこがス−パ−ボウルを制するのか全く分からない序盤の展開から幕を開けた。
その中でも特筆すべきは,新人QB(クォ−タ−バック)の台頭であろう。
プレ−オフ出場12チ−ム中(NFC・AFC両カンファレンスから6チ−ムづつ)3チ−ムの司令塔が新人QBだったのだ。
そして2年目のQB率いるチ−ムが一つ。
勿論,他のポジションにも才能豊かなプレイヤ−が多かったのは事実だ。
そしてその中で「ス−パ−ボウル」という夢舞台への切符を手にした者がいる。
「コリン・キャパニック」
彼は第11週(全17週)のゲ−ムで初先発,(そのゲ−ムを含め)その後を5勝2敗とし、チ−ムをプレイオフへと導く大きな原動力となった。
それまでは,サンフランシスコ49(フォ−ティナイナ−ズ)、古豪復活へとチ−ムを牽引していたのは、エ−スQB、アレックス・スミスであったが、彼の故障で、急遽、キャパニックが先発QBを務める事となったのだ。
そのゲ−ムで,キャパニックは、初先発とは思えない素晴らしいパフォ−マンスを披露し、チ−ムを勝利に導いた。
次々に訪れる厳しい局面のゲ−ムも制し,プレイオフ出場。
そして「ス−パ−ボウル」出場へと一気に駆け上がってしまった。
控えQBに出場の機会が訪れる事など滅多になく,その時が突然やってきても、そのチャンスをものに出来るプレイヤ−は、本当にひと握り中のひと握りだ。
その代表格と言えば「カ−ト・ワ−ナ−」と,今や生きる伝説と化している「トム・ブレイディ−」だろう。
二人とも絶対的なエ−スQBの突然の怪我によりスクランブルでフィ−ルドに送り込まれ,その座を下りる事なく、自分の場所としてしまった。
そしてこの二人が凄いのは,そのシ−ズンを制して、各々がス−パ−ボウルチャンピオンに上り詰めてしまった事だろう。
「カ−ト・ワ−ナ−」のシンデレラスト−リ−に続き「トム・ブレイディ」のシンデレラスト−リ−完結と、本当に「アンビリ−バボ−!」な出来事が続き、世界各地のNFLファンは、その嘘のような現実のドラマに狂喜乱舞したものだ。
そのシンデレラスト−リ−が三度完結するのか!?
これも大いなる期待と共に,しっかりと目に焼き付けたいと思っている。
そして・・・
色々な要素が絡む中で一番の見所は,何と言っても、NFL史上初の、ス−パ−ボウル史上初となる、兄弟ヘッドコ−チ対決だろう。
昨シ−ズンも言われていたのだ(昨シ−ズンも各々のチ−ムはプレイオフに勝ち進んでいた),二人が率いる2チ−ムがス−パ−ボウルに進出すれば「ハ−ボウル」だと。
弟のジム・ハ−ボ−が,古豪復活を任された「サンフランシスコ49」、兄のジョン・ハ−ボ−が,鉄壁のディフェンス力にオフェンス力も加味して創りあげてきた「ボルチモア・レイブンズ」
今シ−ズン限りでの引退を発表したレイブンズディフェンスの顔,というか、レイブンズそのものと言った方が正しい、LB(ラインバッカ−)レイ・ルイスの思いと共に、ディビジョナルプレ−オフでは、第1シ−ド、ペイトン・マニング率いるデンバ−・ブロンコスを、W(ダブルオ−バ−タイム)の激闘の末破り、チャンピオンシップゲ−ムでは、第2シ−ドの、トム・ブレイディ率いるニュ−イングランド・ペイトリオッツを、こちらも激闘の末破った。
下馬評では「レイブンズ」圧倒的振りと言われていたのにも関わらずだ。
それに,2ゲ−ムとも敵地(アウェ−)であったのにも関わらずだ。
ここで今のレイブンズを語る上で欠かせないプレイヤ−がもう一人いる。
QBのジョ−・フラッコだ。
彼が入団してから,チ−ムは5シ−ズン連続でプレイオフへ進出を果たしている。
フラッコが加入した事によって「レイブンズ」のオフェンス能力が活性化した事は確かだ。
彼の弱点は,好不調の波が激しいという点だったのだが、今季はプレイオフに入り、抜群のクォ−タ−バッキングを展開している。
これでもう誰も彼の事を「大舞台に弱い」とは言わなくなるだろう。
対する「49」での中核を成すのが,2年目のライジングスタ−、コリン・キャパニックだろう。
近年騒がれてきている「モビリティQB」を代表する存在が、このキャパニックと言っても過言ではない。
少し前までは,モビリティQBは、機動力があってもパスが今一つと言われ続けてきた。
しかし,キャパニックを始め、近年、モビリティQBと呼ばれるプレイヤ−達は、パッシング能力にも優れたものを発揮しているのだ。
こうなるとディフェンスする方は困難だ。
オプションがどんどん増え,千変万化してくるので、どう抑えていいか分からなくなるからだ。
レイブンズが,レイ・ルイスが、サンフランシスコを、キャパニックをどう抑えるのか、これも大きな一つのキ−だろう。

元々持っていた強固なディフェンス力に加え,確実にオフェンス力も上がり、得点力も増してきた「レイブンズ」
元々弱体化していたディフェンス力をリ−グ屈指と言えるまでにし,オフェンス力も増して来た中、最後のピ−スともいうべきQBを見いだした「49」
両チ−ム共,オフェンスはラン主体なので「レイブンズ」のエ−スRB(ランニングバック)レイ・ライスと「49」のエ−スRB、フランク・ゴアとの走り合いも観ものだ。
オフェンス&ディフェンス力とも,正にガチンコ勝負となるであろう両チ−ム。
プレイオフゲ−ムは,どのゲ−ムも、素晴らしいハイレベルな戦いであった。
中々,全てのゲ−ムが好ゲ−ムである事など有り得ないのだが、今シ−ズンのプレイオフゲ−ムは正に刮目するゲ−ムの連続であった。
特に「ディビィジョナルプレイオフ」「カンファレンスチャンピオンシップ」のゲ−ムは圧巻であった。
このような「超激動」のシ−ズン&プレイオフを締めくくる,最後の夢舞台「ス−パ−ボウル」

頂点は一つ。

その激闘をしっかりと脳裏に焼き付けたいと思っている。

いよいよ,夢の「ハ−ボウル」開幕!!



2013/1/22(火)15:36 52歳の誕生日に「自宅」にて


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